cona
2019年11月16日読了時間: 6分
raven.loud.speaker
隣国に向かう旅の途中、ある森の中を抜けていた時のことだ。 どうやら霧が深い日のようだった。 盲目のオレには視界がどうなろうと関係ないのだが…………ただ何か嫌な予感が、巻きついて離れない。 こんな森早く抜けてしまおうと足を早める。だが早めてすぐに、森のどこからか甲高いカラスの...
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cona
2019年2月1日読了時間: 7分
doppelganger
近頃 寝苦しい。 何者かに頭の中を見られているような感覚がする。 この村に逗留してから数日、そんな薄気味悪い気配を感じていた。 眠っている間は特にその気配を感じる。夜中に飛び起きるのだが、部屋の周囲に人がいる気配はない。...
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cona
2018年12月31日読了時間: 3分
tree_well
オレは目が見えない。 代わりに耳は優れている方だ。 そのおかげで命拾いをすることもある。 諜報活動の一環として、敵国との国境に向かうため雪山を縦走していた時のことだ。 4000メートル級の雪山だった。 アイゼンを装着し山を登っていたが、あとは山の麓まで下りのみになったため、...
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cona
2018年12月17日読了時間: 3分
black_cat
珍しく小隊の引率役を任された。 一人で動く任務の方が楽だが、仕事じゃあ仕方ねえ。 山中から軍営地に向かう途中のことだ。 下山するオレと小隊の横に、1台の軍用車が止まった。 「ねーえ!アンタだろ!盲目の傭兵ってーのは!」 車から身を乗り出し話し掛けて来たのは、同じ軍に属する軽...
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cona
2018年12月14日読了時間: 2分
ursus_arctos
森の中の任務は嫌いじゃあない。 身を隠せる場所も多く、 敵の追跡を避けるための策も複数選ぶことができる。 オレに言わせれば比較的動きやすいフィールドだが…それでも自然の中だ、何が起こるかわからないという危険や恐怖は、常に隣にある。 日暮頃、山奥の川で水を汲んでいた時の話だ。...
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